事業概要

 文部科学省のウィズコロナ時代の新たな医療に対応できる医療人材養成事業では、オンラインによる遠隔医療など新たな医療に対応できる人材を迅速に輩出することを目指すとともに、臨地での実習時間の逓減(代替措置による実施)が恒常的となり、医療人材養成課程における教育の質の低下が懸念される中、CADや3Dプリンタ等を活用したデジタル医療教育用の機器や、臨床実習に際しての能力を高めるシミュレータ、感染対策関連設備等を整備し、従来の実習を通じて学生が修得する能力はもとより、デジタルトランスフォーメーション(DX)等の手法を活用することにより従来の実習では獲得できなかった能力を修得させる教育プランを構築し、即戦力となり得る実践的な知識を身に付けた医療人材養成を行うための経費を大学改革推進など補助金として令和3年度補正予算が計上されました。令和4年1月申請のあった262大学における452件から、180大学262件が選定されました。

採択事業の概要

 本プログラム発想の経緯は、2019年12月以降Covid-19感染拡大しパンデミックに至ると、臨地実習を計画通りに実施することが困難な状況となり、実習方法を余儀なく変更しましたが、対面での患者さんへのケアも制限され、シミュレーション教育等をとりいれながら工夫の連続でした。しかし、看護学生に求められるコミュニケーション力、情報収集力、看護アセスメント力の獲得は一層困難な状況がみられました。こうした経験から、これからの在宅看護や訪問看護を想定した遠隔での人間関係の構築、情報収集、身体アセスメント、ケアのアセスメント力等を育成することの必要性が明確になり課題でした。
 そこででは、ICTと遠隔コミュニケーションによる看護活動を実践できる能力を育むための教育プログラムを提案することとし、無事採択されました。本プログラムが効果的に機能することで、卒業時、学生の遠隔での看護スキルの向上が期待でき、今後の新興感染症の発生時や地域完結型医療の質の向上に貢献できると考えます。

PAGE TOP